猫に関する慣用句だったり言い回しだったりって、なかなかネガティブなものが多かったりしませんか?
「猫の手も借りたい」つまり猫の手は役にたたない。
「猫ババ」ああ、なんかわかる。僕のホッケも食卓から猫ババされた経験があります。
「借りて来た猫」うん、内弁慶のことですかね。
とまあ、他にもたくさんあるのですが、今回のテーマは「猫をかぶる」です。
「そもそも猫は猫をかぶることがあるのか?」
猫かぶりについて
まあ、答えから言っちゃいますね。
「あります! 確実にあります」
前の長めになっちゃった記事を思い出していただきたいんですが、
『なんやかんやあって、売れ残っていたアメショーが我が家に来た』
という、なんともスケールの小さい記事です。
この記事ではあんまり触れなかったのですが、ペットショップで「はい、買います。もちろん買います」ってなったときのことを箇条書きにしてみます。
・妻がアメショーを抱っこした、するとおとなしくしがみついていた。
・義母がアメショーを抱っこした、やはりおとなしくしていた。
・僕がアメショーを抱っこした、怯えているような健気な感じでおとなしかった。
どうでしょう、この時点では大人しさの3段活用。可愛さ健気さのホップ・ステップ・ジャンプってなもんです。
「ああ、猫っていっても個体差あるだろうから、きっと飼いやすくて大人しい猫なんだなあ」なんて思うわけです。
猫かぶりの実例
で、近くのテーブルに僕たちは揃っていて、書類を書く段階になります。チップを埋めますよ、とか、ワクチンが、とかそういう手続きのお話です。
サインしたり説明したりしている間も、妻はもうホッカホカの上機嫌です。「ああ、これからあの子との暮らしが始まるんだ!」なんて、新婚だってのに僕と同居始めたときにも全く言わなかったようなことを、義母と話し合っています。
ペットショップの店員さんも、そんな地に足がつかないどころか、ふわふわ飛んでいるような妻の様子を見て
「ご主人がお手続きされている間、抱っこしてますか?」
なんて提案するわけです。妻が断るわけがありません。
まさに最愛の人を手に入れたような、うっとりゆるふわな態度で猫を抱いていました。その横で細々した書類にサインしたり、色々メモしたりしてたのは僕なんですけど、まあそれもちっちゃな話です。
本領発揮
そしたらですね、いきなり「あああ」なんて変な悲鳴が聞こえるんです。妻でした。
さっきまで大人しく抱っこされていたアメショーがですね、突然妻の洋服のボタンをガジガジ噛みつきだして、彼女が来ていた上着のボタンがポロンと床に転がりました。
アメショは、「今までボタンが存在していた場所」つまり「ボタンが取れて変な糸がちょろっと出ている場所」に向かって執拗に攻撃をしかけます。ツメたてて(子猫でも割としっかりしたツメです)、噛みついて(子猫でも割と痛い)、妻の洋服をボロボロにし始めました。
狙いすましていたアメショー
そのタイミングはっきり覚えているんですけど、
「はい、ここにサインするともうあの猫はあなたのものです」
っていうタイミングでした。クレジットカードも渡したし、処理も終わったきっかりのタイミングを狙って攻撃をしかけたとしか思えなかったのです。
僕は思いました。「購入手続き終わるまで猫かぶってやがったな!」
妻と義母は「知らない人に抱っこされて興奮しちゃったのねえ」なんてどこまでも前向きにとらえているようでした。
まあ正解なんてわからないんですけどね、猫は猫をかぶるかどうかっていうと僕は「かぶります」って思います。
次回、その後日談的な、もうひとつの「おい、お前猫かぶってたな!」的なエピソードを記事にしますw
ランキングってのに参加してみました!