今日の記事のテーマは、大げさな言いかたをすると「生き様」です。
殴りあって『生』なんてものを実感する名作映画『ファイトクラブ』(大好きなんです)なんてのもありましたけど、
猫も人間も、痛みとか感じて、経験して学ぶプロセスって大事なんじゃないの?
というお話です。
今の子供への教育
ちょっと回り道みたいな話をさせてもらいますけど、我が家には人間の子供がおります。小学校低学年です。自分が父親って役割になって、自分が子供だった頃との違いに色々驚くことも多かったりするんですが
「今の子供たちって過保護じゃない?」
は、一番強く感じました。
まあ、僕自身ががさつな街のがさつな生まれで、「ケガしたらツバつけとけばいいじゃん」「落ちたものでも砂はらえば食べれる」とかそんな感じで育ったせいで余計にそう思うのかも知れません。
細かい事例色々あげてもキリがないんで、昔の子供(への教育)と今の子供(への教育)について、ちがうなあってポイントを端的に申し上げますと…
今の子供
「転ばないように、ケガしないように」
昔の子供
「転んでもいいよ、立ち上がりな! どうやったらケガするか経験しな!」
こんな印象です。
どっちが正解ってのも難しいんですが、「多少ケガしてもいいから、実際にケンカして殴り方の加減を覚えなよ」って言っても、アタリどころが悪ければ、加減なんて覚える前に大事になっちゃうし、リスクをゼロにしようとすると、今の教育の方が正解なのかも知れません。
ただ、殴る加減も覚えずに大きくなったりするので、殴る痛みも殴られる痛みも知らないままってのはどうなんだろう? とも思ったりします。
難しいですね。
猫にとっての8週齢
少し長くなりましたが、これ、猫にも言えることなんだそうです。
妻がTNR活動をしていて、小動物がなんちゃら(適当)の資格も持っている関係で教えてもらったのですが、『8週齢』とかいう期間が目安みたいですね。
8週つまり、2か月。
生まれたての子猫はこの期間、親や兄弟と過ごして、ケンカしたりじゃれあったりして、「ああ、こんだけ力入れたら相手ケガしちゃうんだ」とか「やべえ、ここ噛まれるとめちゃくちゃ痛いわ」とか学ぶ期間なんだそうです。
先ほど申し上げた、昔の子供と同じですね。子猫にとって社会性を学ぶ、非常に大事な期間だそうです。
以前、書かせてもらったこともあるかと思うのですが、この黒猫、非常に人間には優しく、よっぽどのことがないと噛みついたり、引っ掻いたりしません。
もしかしたらその「8週齢」という期間にきっちり学んできたのかも知れませんね。
8週齢を適切に過ごさないと…
かたや、このアメショー。まるでコミュニケーションの手段か何かのように、僕に噛みつきます。引っ掻きます。(妻や子にはしないから、僕個人との関係性の問題かも知れないんですが)
甘噛みとか、やや爪を立てるとか、そんなレベルの話ではありません。皮膚突き破るのが目的みたいなパワーだったりします。
これも妻から教わった話になるのですが、8週齢で学べないとこの様なパターンになりがちらしいですね。
ペットショップで生体販売されているような方々の理屈だと、「ちっちゃいうちに売りたい」っていうのがどうしてもありますから、早い段階で親猫と引き離しちゃうらしいんです。
うちのアメショー! 学びの期間が足りないのか!
ああ、こりゃいかんわ。金儲けの都合でそれやったらいかんわ、と僕も月並みな感想を持ちました。
痛みを学ぶということ
昨日の記事でも少し触れましたが、二匹のじゃれあいだかケンカだかを見ている限り、アメショーの方が「ガチな攻撃」をしかけるパターンが多い気がします。やはり小さい頃に『8週齢』の学びの期間が、あったかなかったかの違いは大きいのでしょうか…
『過ちがないことではなく、過ちを改めることを重んじよ』
吉田松陰の有名な言葉ですが、人間なら『過ち』なんてものはいくらでもやらかすんで、大事なのは『その過ち、どうやって次回に生かす?』ってことじゃないかと思います。
出来れば子供にもそれを伝えたいし、せっかく世の中に生まれてくる子猫たちも、それを学べると良いんだけどなあ、と珍しく真面目に考えたりしました。
「息子よ、君の父ちゃんは、ホント間違いばっかりしてきたんだぞ、で、たまに同じ間違いするけど、なんとか学んできたんだぞ」
これ、息子に言ったらどんな顔するんだろう…w