家族(猫、アメショー)がやって来た頃の話をします。
以前の記事で、黒猫がどうやって我が家に来てくれたかなんて話を何回かにわけてさせていただいたんですが、今回はそのアメショー版です。
書いた本人すら忘れていましたが、なかなかにドラマティックないきさつで我が家にやって来たのが黒猫です。
新婚時代の我が家
さて、始めます。
世間一般に、どれくらいの期間を「新婚」なんて呼ぶのかわからないのですが、その時の僕と妻は確実に「新婚」でした。
ひとつ定義させていただきたいんですが、きっとですね
「長時間一緒に飲んでも、ケンカにならない」
そんな期間を新婚って呼べばいいんですよ。そうそう、その頃の僕たちは新婚だったって話です。
僕も彼女も働いていました。なので、平日は帰宅時間がぴったり合うような素敵な偶然があったりすると、「お、じゃあ●●駅で待ち合わせてご飯でも食べようか」って話になったりします。ああ、新婚だ。
で、その日もどこかの駅で待ち合わせなんてしてました。
でもアクシデントが起こります。
電車が遅れたとか、そんなつまらない理由でですね、僕が遅刻することになったんです。20分くらい遅れるとかそんな話だったと思います。
運命の遅刻
そうしたらですね、彼女はヒマな時間になるわけです。ちょっと時間を潰さなきゃってチョイスしたのがペットショップでした。
今でこそ、「旦那より猫」「旦那のメシよりキャットフード」な妻ですが、その頃は「ただの動物好きの女性」のひとりでした。
お酒好きな女性だったってのも付け加えたいんですが、それは今もですねw
まあ、とにかくそこで運命の出会いを果たします。そうそう、写真のアメショーです。
ガラスばりのケースの中にキャットタワーがあって、その中に何匹かの子猫が格納されていたのを記憶しています。
キャットタワーに付属している『ひも付きのボール』に夢中な子猫だったり、寝てばっかりの子猫だったりの中に彼はいました。
アメショーの視線
そのアメショーはガラス越しに彼女のことをじっと見ているのです。何かを訴えているような、呼びかけているような不思議な視線です。
彼女は違和感に気付きます。一匹だけちょっと大きいんです。
「なんで? 一匹だけ大きいの?」
ガラスケースに貼ってある値札(これも猫にしてみれば、なんだか失礼な話ですけど)には、何度か値下げの為、上書きのシールで値段が張ってある様子です。
「この子売れ残っているんだ」と彼女は気づきます。
度重なる値下げ。それにもめげず、アメショーはまんまと売れ残っていたのです。後でペットショップの方から聞いた情報によると、「アメリカン・ショートヘアは、やっぱりシルバータビーが人気」なので、レッドタビーな彼はそれほど市場に求められていなかったんですね。
アメショーは不憫そうに値札をチェックしている彼女のことをじーっと見ていたそうです。
「やるじゃねえか、買ってくれそうな人のことをわかるのか?」と、今になっては思いますけど、多分偶然でしょうねw
その日はとりあえず、そこで終わりました。彼女にインプットされたのは2点です。
- ペットショップに売れ残りのアメショーがいた。
- なんだか知らないけど、こっちをじっと見ていた。
妻の変化
で、その日を境に少し僕たちの行動に変化が生まれることとなりました。
「お、帰りの時間同じだから、どこかでご飯食べていく?」と誘うと必ずその駅が指定されるようになったのです。
今までは「●●駅においしいお店あるんだって」と、『行くお店』に応じて集合場所が決まっていたのですが、彼女は決まってその駅を指定します。
もうおわかりでしょうけど、待ち合わせの時間より少し早く着いて、その駅の、あのペットショップを覗くこと、これが彼女にとってのルーティンワークになったのです。
長くなりました。続きます。
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