「どうして脱いだら脱ぎっぱなしなのか」
「どうして食べたら食器くらい持っていかないのか」
ここ2日くらいで妻からご指摘を頂戴した際のありがたいお言葉がこれらになります。
お小言というか、彼女の侮蔑の視線を浴びながら、「そいつは失礼しました」なんて言ってみるものの、やはり彼女自身も僕の性格は理解してくれているようで「どうせ、言っても無駄なんだろうけどね」とのことです。
ああ、そうかも知れない。
アメショーの視線
そんな生暖かい、おしどり夫婦の様子をじーっと見ているのが彼になります。
黒猫は遊ぶこと以外に特に興味がないようで、近寄っても来ないのですが、このアメショーは、こういうタイミングの悪いときに限って僕を観察しているのです。
「ああ、忙しい、誰かさんがちっとも片づけないから、すごく忙しい」と妻の声がします。もちろん僕に向けられた声だということはわかっておりますが、そこはハードボイルドな優しさで、聞こえないフリをするのが正解でしょう。
「困ったなあ、猫の手でも借りてみようかしら」と妻は続けます。
「なにぃ!」と僕は憤慨します。いくらくたびれたおじさんとは言ってもですね、だとしたってですよ、「猫の手」よりはマシなはずです。
猫の手撮影
ぶつぶつと呪詛の言葉を吐いたりしながら、洗い物をしている妻を後目に写真を撮ってみました。
アメショーの手です。いや、可愛いのはわかりますけどね、この手で何が出来るっていうんでしょう。
黒猫の手も撮ってみました。
うむ、確かになんとも言えないフェミニンな装いです。これを模したお菓子が発売されるのも無理はありません。
「あ、そうそう食器洗おうか?」と妻に訊いてみます。
「あーら、ありがとうねえ、見ての通りもう終わるところなんだけど」
しまった、逆効果のようだ。
猫の手撮影②
撮った写真を見せて、
「ごめんごめん、猫の手を撮ってたら食器洗いに参加するタイミングなくしちゃったよ」
なんて、もう地雷の上に手りゅう弾投げつけるようなことは言わなかったのですが、妻は目を細めながら、僕のスマホの画面を見つめています。
おお、素晴らしい、猫の手には鎮静作用もあるようだ。
おもむろにソファの上にいた猫たちに近寄り、妻は彼らの手を交互に撫でています。
もしかしたら「手」限定の話じゃないのかも知れないんですが、猫の手には「リラックス効果」やら「癒しオーラ」なんてものが備わっているのかも知れません。すっかり機嫌も治ったようです。
バカにして悪かった…猫の手はすばらしいじゃないか!
僕が猫の手の効能を認めた瞬間でした。
ここで終わればちょっといい話みたいなテイストかも知れないんですが、実はつづきがあります。
猫の手に関する事件
これですね、アメショーがなぜか椅子の背もたれにツメをはさんでしまい、取れなくなって茫然としているところなんです。
パニックになるとかそういうことはなかったんですけどね、もう「おまえ、アホかよ」しか言葉が出ませんでした。こんな劇的瞬間あんまりないので、ツイートなんてものもしてみたんですけど、本当にちょっと驚きましたw
猫の手の効能
今日のまとめです。猫の手についてまとめてみます。
① イライラしている妻の怒りを瞬く間におさめる効能がある。
② ツメがひっかかると醜態を晒すこともある。
以上です。猫の手って効能もすごければ、副作用もハンパないですねw
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