個人的に、故野村監督のお言葉で、かなり印象的なものがあります。
「地位が人をつくり、環境が人を育てる」
これです。ビジネスの世界では割と言われていた言葉らしいんですが、これ猫にも言えることかも知れないなあ、そんな記事です。
兄となったアメショー
どういうことかと言うと、これアメショー(兄)側の視点になっちゃうんですけど、「兄」または「先輩」になる前と後で彼のふるまいが随分変わってきました。
これも『地位が猫をつくる』のひとつかも知れないなあと思った次第です。
黒猫が我が家にやってくるまでは、そりゃもう王子様としてふるまっていたような気がします。ちょっと時間があると「ゴルゴルゴル」と喉の奥から音を出しながらスリスリ寄ってきます。「忙しいけどしかたねえなあ、撫でてやるよ」とこちらが妥協するまでヘッドバットを繰りかえします。
そりゃもう『甘ったれ』を体現したような猫でした。
そんな彼ですが、
・息子(人間)が産まれてアメショーから見て弟がやってきた。
・黒猫がやってきて、二人目の弟が出来た。
と、こんな遍歴を経て、彼は兄または先輩へと立場を変えてきました。
黒猫という弟
特にこの黒猫がやってきてからは「ああ、俺先輩なんやで」とでも考えているのか、落ち着いた振る舞いを見せるようになったのです。
以前であれば、猫じゃらしをもった人間が表れた途端に「ああ、遊んで遊んで」と、まとわりついてきたのですが、しばらく傍観するようになりました。
黒猫が「遊んで遊んで」とはしゃぎだすのを確認すると、キャットタワーの上なりなんなりに移動して「弟と遊んでやってや」的に知らんぷりまで決めこみます。
いくらアメショーにちょっかいを出しても、黒猫がいる場所では絶対にのってきません。「なんだか成長したんだなあ」なんて思っていたのですが…
「周囲に黒猫がいない」そんな状況だと、甘ったれ猫に戻るのです。
写真は黒猫が別のフロアに行ってしまった状況です。いきなりソファで寛ぐ妻のもとへテクテクとやって来て、膝の上に前足を乗せて甘えだしました。
「ああ、普段は自分が『兄』だから我慢してんのかな」
なんて思いながら、二人がかりで久々に撫でまくってみました。アメショーはゴルゴルと気持ちよさそうです。
時々、兄をやめる
ひとつ前のこの記事で「風呂フタの上で寝ているアメショー」について触れましたが、その視点で考えると、彼の風呂場での振る舞いにも納得がいきます。
「黒猫おらんやろ、少し甘えるからな」と言わんばかりに、風呂場では甘えまくり、ヘッドバットしまくり、ゴルゴル言いまくりの『甘ったれ』アメショーへと変わるのです。
人の目ならぬ、猫の目を気にするタイプだとは思っておりませんでした。
猫の社会性
我が家には人間の子供がひとりおります。おかげ様で、我がままで甘ったれで、元気よく育っておりますが、
『もし彼に、いきなり弟なり妹が産まれたら、彼の振舞いも大きく変わったりするのかなあ』
と想像したりしました。まあ、その予定はないんですがw
猫も充分「社会性」のある生き物なのかも知れません。
よし、黒猫がいない状況を確認したら、たくさん撫でまくってやるぞ。無理しやがって、と思う飼い主でした。