以前の記事に書かせていただいたんですが、我が家(眩暈がするローン残高)では、基本的に『猫の行き来が自由』になるようにキャットドアが設置されています。つまり猫たちは…、
家のほとんどを自由に動き回れる状態です。
ほとんど、と書きました。実は全部ではありません。ある限定された区画というか部屋だけはキャットドアが存在しない為、通常なら近寄れないようになっています。
昔は客間と呼ばれていました、その部屋。現在は保護猫を捕獲してしばらく隔離する為の部屋となっております。そこには近寄れない…はずだったんです。
事件発生n時間前
当時、長男はまだ産まれておりませんでした。つまり甘美な響きの『新婚時代』だったというわけです。(遠い目)
その日は、妻とは別の用事があって僕は先に出かけたのを覚えております。妻は確か、僕の出発後しばらくしてから、何かの用事で家を出ることとなりました。
そうです、この家に住む人間が二人とも出かけてしまい、アメショー一匹が留守番をするという状態だったのです。
もったいぶった書き方をしましたが、別段それは珍しいことではなく、「少しエサと水を多めにしておこう」って気を使うくらいで、半日くらい家を空けることなんて、何度もありました。
先に妻が帰宅
僕よりも先に妻が帰宅しました。当時妻は「帰宅するとまずはアメショーと鼻チュー(鼻と鼻をつきあわせる行為)」をすることを、古典的時代のしきたりのように守っておりましたので、玄関先で靴を脱ぎ、コートをかけ、リビングに入ると、まずは猫の姿を探しました。
大抵不在の時間を終えたとき、アメショーはゴロゴロスリスリと寄ってくるはずだったのですが、その日はちがいます。リビングにいないのです。
妻は何度かアメショーを呼びますが、彼は登場しません。
溺愛するアメショーが脱走したのでは?
そう考えた妻は、狭小住宅の隅から隅までを探し回ります。アメショーの名前を呼びます。どこにもいません。途方に暮れた妻の耳にかすかに鳴き声が聞こえます。
どこにいるの?
監禁されていたアメショー
妻はまさか…と、客間(当時)に向かいます。キャットドアのない唯一のスペースからアメショーの声がしたのです。客間のドアを開けた途端、やはりそこに彼はいました。開きかけたドアの隙間をこじあけるようにして、弾丸のように飛び出してきたとのことです。
妻は安堵の表情を浮かべ(多分)、猫を抱きしめました。
ごめんね、どうやってそこに入ってしまったのかわからないけど、エサも水もトイレもないところに閉じ込めちゃったんだね、と妻は猫に謝ったそうです。
これですね、今もって「どうやって入ったの?」という点についてはミステリーなままです。とにかく、彼は「入れるはずのない部屋」に入りこんで、妻が不在の間、その部屋に閉じ込められていたというわけです。
アメショーが残したもの
その日はそれで終わりました。
我が家に「出かけるときは猫がどこかに監禁状態でないかチェックする」というルールが増えたくらいで、特別なことはありませんでした。
空腹だったのか、いつもより多めのエサを食べ、いつもより多めの水を飲み、リビングの定位置でアメショーは眠りについております。時々寝ピクしたりするのもいつも通りです。
問題は翌々日のゴミの日です。
当時は(今よりは)まだ積極的に家事参加していた僕は、ゴミ出しの準備をしていました。各部屋のゴミ箱の中のゴミをひとつにまとめるという、重大なミッションです。
客間は使われていなかったのですが、念の為ゴミ箱をチェックすることにしました。するとですね、
何か匂うんです…
当時客間には黒いゴミ箱が配置されていました。そのゴミ箱からいやな匂いがします。なんだろう? と思って覗きこむと…そこには、
あ、『う●ち』がゴミ箱に入ってる!
(お食事中の方いらっしゃったらすいません)
冷たい妻の視線
この時に学んだことのひとつが「つまらない冗談は人を怒らせる」ということでした。予想外のものを客間のゴミ箱から見つけた僕は、妻に訊いてみます。
「ねえ、ゴミ箱をトイレ代わりにする趣味とかないよね?」
妻はもちろんポカンとしています。
僕は予想外のモノを客間のゴミ箱から発見したことを説明しました。
「ねえ、もしかして、それ私がやったって言ってるの??」
大変です。
当然冗談で言ったのですが既に着火してしまいました。いやいや、そうじゃないよただの冗談だよ、と説明したのですが既に鎮火が出来るレベルではないようです。
新婚という甘い歴史が終わりを告げたのは、その瞬間だったのかも知れません。
猫は綺麗好き
色々気になって調べてみたんですが、猫っていう生き物は相当綺麗好きみたいですね。特にトイレの清潔さには気をつかう必要があるようです。
もちろんゴミ箱にあった予想外のモノは、監禁状態にあったアメショーが仕方なくトイレ代わりに使用した痕跡だったのでしょう。
普段は何も置かれていない客間で唯一隠せるようなモノというと、確かにゴミ箱くらいしか存在しませんでした。彼はどうすることも出来ず、ゴミ箱をチョイスしたようです。
その辺にするのではなく、きちんと『最も隠せそうな場所』を選ぶなんて逆に偉いなあ、と思ったりもしました。
また、この事件により、僕は3つの教訓を得ることが出来ました。
- 出かけるときに猫が困る場所にいないかチェックすること。
- 猫は清潔好きなのでトイレはきれいにしておく必要があること。
- つまらない冗談は妻を激しく怒らせてしまうこと。
そんな記事ですw
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